日本でもすっかり定番になったオリーブオイル。優れた健康効果が知られ料理にも重宝しますが、お肌や顔に直接塗ったり、クレンジングや洗顔に使っても毛穴汚れやスキンケアに効果的と言われています。
ただ、オリーブオイルを美容に生かすには注意点もありますので、この記事でやり方と併せて詳しくご紹介していきます。
オリーブオイルに含まれる成分とスキンケア効果
優れた栄養を含むことで有名なオリーブオイルですが、具体的にどのような成分が含まれているのでしょうか。また、それらがお肌にしてくれる働きとは?
オレイン酸
- 皮脂の成分の一部なので肌なじみがいい
- お肌をしっとりとさせる
- 刺激が少なくお肌に優しい
- お肌の汚れを浮かせやすくする
一口に「油」と言っても、細かく分けるといくつかの脂肪酸が合わさってできています。オリーブオイルの場合、約75%がオレイン酸という脂肪酸が占めていますが、このオレイン酸には様々な健康効果が知られています。
また、オレイン酸は人間の皮脂にも多く含まれている脂肪酸なので、お肌になじみやすい特性があります。そのため、お肌に塗ると浸透してべたつかず、そのわりに蒸発もしづらく、お肌をしっとりと保ってくれます。
お肌の汚れを浮かせやすくする働きもあるのでクレンジング効果もあり、保湿からクレンジングまでの幅広い効果が期待できます。
ビタミンA
- お肌を丈夫にする
- お肌の機能を正常に保つ
- 細胞の成長や生まれ変わりを助ける
オリーブオイルには、油溶性のビタミンの代表ビタミンAが含まれます。ビタミンAはお肌にとってかなり重要な成分で、不足するとお肌が弱くなり、様々な肌トラブルの要因になると言われています。
お肌の細胞の成長や生まれ変わりを助ける働きもあるので、ターンオーバーの促進が期待されます。
ビタミンE
- 全般的なアンチエイジング
- 血行を良くする
ビタミンEも、ビタミンAと同じく油溶性ビタミンの代表です。特徴は抗酸化作用の高さで、お肌の老化やトラブルの原因となる活性酸素の害を防ぐ働きがあります。お肌への効果としては、優れた抗酸化作用による全般的なアンチエイジング効果が期待できます。
活性酸素は、シミ、シワ、タルミ、乾燥などの肌トラブルの要因にもなっているため、幅広いお肌の悩みに向いているビタミンです。また、ビタミンEには血行を良くする働きもあるので、顔に塗るだけではなく、こりやすい首や肩へのマッサージオイルとしてもおすすめです。
ポリフェノール類
- 全般的なアンチエイジング
ポリフェノールは、動植物の体を外気や酸化から守るための色素などの総称ですが、オリーブオイルにも多くのポリフェノールが含まれています。その働きは、ビタミンE同様に高い抗酸化作用です。
オリーブオイルの何が毛穴にいいの?
「オリーブオイルが毛穴にいい」と言われても、具体的に何がどういいの…?と疑問もわいてくるかもしれません。まずは、オリーブオイルの何がどういいのかを見てみましょう。
クレンジング効果
オリーブオイルは、油と水をなじみやすくする界面活性剤の働きに優れています。界面活性剤は石けんの主成分で、この働きが無ければ油性の汚れは上手く落とすことができません。
界面活性剤は化学合成でも作られますが、オリーブオイルは天然でそのような働きを持っているので、オイルそのものが優秀なクレンジング剤の役割を果たしてくれます。
また、人間の皮脂やお肌とのなじみがいい性質のオイルなので、毛穴につまった汚れも優しく浮かし、落としやすくすることができると言われています。
保湿効果
毛穴は、汚れのつまりだけでなく、乾燥によっても形がいびつになって目立つようになることがあります。そんな乾燥毛穴には、オリーブオイルの保湿効果が役に立ちます。
毛穴につまった汚れを取りのぞく場合も、洗浄力の強いクレンジング剤を使えば乾燥は悪化し、かえって状態が悪くなってしまう恐れがあります。
その点、オリーブオイルは保湿効果とクレンジング効果を合わせ持ち、デリケートな乾燥毛穴を優しくケアしながら、汚れも落とすことができます。
ビタミンやポリフェノールの美肌効果
オリーブオイルには、お肌の細胞を生き生きと保つためのビタミンA、ビタミンE、ポリフェノール類などの美肌に嬉しい成分も含まれます。
とくに、お肌の衰えの原因となる活性酸素に対抗する力が高いので、衰えからおこるタルミ毛穴にも効果が期待されると言われています。
毛穴ケアに向いているオリーブオイルは?
オリーブオイルの毛穴に期待できる効果をご紹介しましたが、オリーブオイルなら何でもいいというわけではありません。どのようなオリーブオイルが向いているのでしょうか?
化粧品用のオリーブオイルを使う
オリーブオイルと言えば、化粧品用より食品用の方が種類は豊富です。食品用オリーブオイルは化粧品用に比べれば安いものも多いので、そちらを使いたくなるところですが…毛穴のケアには化粧品用を使いましょう。
食品用のオリーブオイルと化粧品用のオリーブオイルでは、基準や向いている製造方法も違うので、食品用をお肌にぬるとトラブルの可能性も高くなります。
とくに、保湿用としてお肌にぬる場合そのまま日光や外気に触れることになるため、食品用では油焼けをおこすことがあります。
クレンジング目的の場合は精製品でも可
化粧品用のオリーブオイルも品質は様々ですが、クレンジングのみの目的で使うなら、比較的手ごろな精製品でも効果は得られます。精製は、酸化しやすいオイルの安全性を高めるためのもので、化学処理を加えないものに比べると安く得ることができます。
化学処理と言ってもお肌に害のあるようなものではありませんが、その過程でビタミンやポリフェノールは失われます。その分を人工的に補ったり、天然100%のものと精製品を混ぜて価格と成分の折り合いをつけたりしているものもあります。
精製していない場合は純度の高さが命
天然のオリーブオイルそのものを使いたい!という場合は、化学処理や加熱処理を加えていないものがおすすめです。ただ、そのときにはかなり純度の高いものを選ぶ必要があります。純度の高いオリーブオイルは天然のビタミンEなどの働きでほとんど劣化しないので、そのまま化粧品用として顔に使うことができます。
処理を加えていない分中の成分も失われずに残っていますが、抽出にかなりの手間がかかるので取れる量が少なく、価格がどうしても高くなってしまいます。もう少し純度の低いものに、ビタミンEを添加して酸化しにくくしたものもあり、そちらの方が価格的にはお手頃になります。
オリーブオイルを使った毛穴ケアの方法と注意点
毛穴悩みを、黒ずみ、乾燥、タルミの3つに分けてケア方法をご紹介します。ですが、オリーブオイルでのケアが向いていない人もいるので、まずは注意点を見てみましょう。
オリーブオイルでのケアが向いていない人
- 体につけたときに刺激を感じる人
- ニキビや吹き出物のできやすい人
- 現在お肌や体に何かのトラブルがある人
- オリーブオイルの香りが気になる人
- 妊娠中の人
オリーブオイルは比較的刺激がマイルドと言われていますが、合わない人が意外と多いようです。最初に使うときは腕の内側などにつけ、刺激や赤みをチェックしてからが安心です。刺激を感じたり赤みがでたりする人は使用を止めましょう。
ニキビや吹き出物のできやすい人は、顔に棲みついている細菌が多めになっている場合があります。そのときはオリーブオイルが細菌のエサにもなるので使用はおすすめできません。
また、天然素材のものはお肌や体のトラブルがあるときにはあまり向いていません。妊娠中の人も、外から入ってくる動物性や植物性のものなどに敏感に反応しやすいので、新たに試すのは控えた方がいいと言われています。
あと、オリーブオイルの香りが苦手な人も使用を止めておきましょう。苦手な香りはストレスになります。
黒ずみ毛穴へのケア
黒ずみ毛穴は、古い皮脂や汚れが毛穴内に残ってしまうことが主な原因になります。その場合は、オリーブオイルでクレンジングをしてみましょう。
- メイク落とし後、オリーブオイルを手のひらにとって体温で温める
- 黒ずみやざらつきの気になる部分に優しくなじませる
- なじませた上から適温の蒸しタオルをあてる
- こすらないようにタオルで油分を吸い、その後洗顔料で洗い流す
- 保湿ケアをする
乾燥毛穴へのケア
乾燥毛穴の場合は、洗顔のしすぎもよくありません。オリーブオイルを使ったマイルドクレンジングを試してみましょう。また、美容用の品質の高いオイルを、お手入れの最後のクリーム代わりに使うのもおすすめです。
- ポイントメイクだけはリムーバーで落とす
- オリーブオイルを少し多めに手のひらに取り、体温で温める
- お肌をこすらないように優しく顔全体になじませる
- ティッシュなどで油分を吸った後に蒸しタオルをあてる
- 洗顔料で洗い流す
- 保湿ケアをする
タルミ毛穴へのケア
タルミ毛穴は、主にお肌の衰えからおこります。そのケアにオリーブオイルを取り入れるなら、ビタミンやポリフェノールが多く含まれる純度の高いオイルを選び、スキンケアに使用しましょう。
お肌が水分保持力を失って化粧水の浸透が悪くなったり、ターンオーバーが乱れてお肌がゴワゴワになったりしているときは、洗顔後すぐに手で温めたオリーブオイルを少量なじませる方法もあります。
洗顔後すぐにつけた場合は、化粧水前にお肌をやわらかくし、後のお手入れを助けるブースター(先導美容液)の役割が期待できます。オリーブオイルに含まれるビタミンAには、お肌のターンオーバーを整える働きもあります。
オリーブオイルでクレンジングも洗顔も!
多くの美容効果や健康効果が知られるオリーブオイル。食用としてサラダなどに使うのはもちろん、スキンケアとしても便利なアイテムです。とくに、天然の界面活性剤としてのクレンジング効果は、古くから活用されています。低刺激で肌に優しく、その上高い保湿力があるので、乾燥肌や敏感肌の方におすすめです。
ここではオリーブオイルをクレンジングや洗顔へ効果的に生かす方法を紹介します。ただ、オイルの品質や使い方や肌質によってはお肌に合わない方もいるようなので、注意点も併せてご覧ください。
洗顔・クレンジングには化粧品用のオリーブオイルを使用する
オリーブオイルでの洗顔やクレンジングを行うときには、化粧品用のものが向いています。食用として市販されているものは、いくら品質の高いものであっても、あくまで「食べるため」の目的で作られたものです。食べて美味しい味や香りの際立った高価なものほど、お肌の刺激になりやすい可能性もあります。
食べて安全なことと、お肌に塗って安全なことは違いますので、顔に使うオリーブオイルは化粧品用のものを選び、使用上の注意をよく読んで守ることをおすすめします。
クレンジング・洗顔用とスキンケア用のオリーブオイルは違う?
同じ化粧品用のオリーブオイルでも、クレンジング・洗顔用のものとスキンケア用のものがあります。どちらもオリーブオイルに違いはありませんが、クレンジング・洗顔用は量をたくさん使用する必要があるので、精製を加えたオイルと合わせてある場合が多いようです。
スキンケア用の場合、精製を加えるとビタミンなどの成分が失われるので、化学処理をしていないものだけでつくられていたりしますが、そうするとよっぽど高品質なものを使う必要があり、価格がかなり上がります。
さらにお肌に塗ったままの状態で外気に触れるので、防腐剤(酸化防止剤)などを使わない限りは高精度のものを使用しなければいけません。そのような高価なオイルを、洗い流すクレンジング・洗顔に使用するのはコストパフォーマンス的に問題があるということで、クレンジング・洗顔用があるのです。
顔への使用前にパッチテストがおすすめです
オリーブオイルは比較的お肌への刺激が弱いオイルと言われているものの、中にはアレルギー反応をおこす人がいますので、顔への使用前には腕の内側などでパッチテストをした方が安心です。
何か異変があったら使用は中止する
オリーブオイルに慣れていない人の場合、生理中など体調によって刺激を感じることがあります。そんなときや何かお肌に異変があったときには使用を中止しましょう。とくに妊娠中の人は、初めて使う植物性オイルに敏感になることがあるので、新たに試すのは控えた方が安心です。
顔に吹き出物や赤みがあるときは使わない
吹き出物や赤みが顔にあるときは、オリーブオイルの使用が悪化をまねくことがあります。脂性肌で吹き出物・ニキビが出やすい人や、顔に赤みの出やすい敏感肌の人は避けた方が無難です。
オリーブオイルが洗顔やクレンジングに向いている理由は?
植物性オイルにはたくさんの種類がある中で、なぜ、洗顔やクレンジングにオリーブオイルが活用されることが多いのでしょうか?その理由を見てみましょう。
人間のお肌になじみやすいオレイン酸が主成分
オイルは、種類によってそれを構成する脂肪酸の比率が違います。その違いによって性質も変わるわけですが、オリーブオイルのメインを占めるのは「オレイン酸」という脂肪酸で、全体の75%程度がオレイン酸です。
このオレイン酸は、人間の皮脂にも約40%含まれています。そのため、オレイン酸が主成分のオリーブオイルは植物性オイルの中でも肌なじみがよく、化粧用油として優れているとされています。
天然の界面活性剤として優秀
本来は混じりあわない性質同士を混ぜあわせる働きができるものを界面活性剤と言います。人体から発生する汚れやメイク汚れは脂肪分が多いので、それを浮かせて水で洗い流すには、水と油を混ぜあわせる界面活性剤が必要です。
石けんや洗顔料、洗剤などにはすべて界面活性剤が含まれています。オリーブオイルには、そんな界面活性剤としての役割が元々備わっていて、天然の界面活性剤として使用ができます。そのため、他に何かを添加しなくても、オリーブオイルだけで洗顔の補助やメイク落としが可能です。いわば天然のオイルクレンジングといった感じですね。
保湿力が高くお肌への刺激がマイルド
洗顔料やクレンジング剤を使うと、お肌がひどく乾燥して突っ張る…という人もいますよね。そんなときには、オリーブオイルでのクレンジングが向いているかもしれません。オリーブオイルは保湿効果が高く、ある程度浸透するわりに蒸発しにくいという性質があります。
そんな保湿効果でお肌の表面を保護しながら洗顔やクレンジングが行えるので、乾燥肌の人には使いやすいとされています。
また、植物性オイルの中では人間のお肌になじみやすく、刺激になりにくいと言われています。ただ、中にはアレルギー反応をおこす人もいるので、顔への使用前には、目立たない部位での試し使いをおすすめします。
オリーブオイルでスキンケアのやり方
スキンケア効果が期待できるオリーブオイルですが、オリーブオイルならどれでもお肌に塗って良いというわけではありません。オイル選びや使用法を誤るとトラブルの原因となってしまう恐れがあるので、注意しましょう。
お肌に塗るときの基本方法
クレンジング目的の場合は、洗顔前にある程度たっぷりなじませ、適温の蒸しタオルで油分を吸い取った後に洗顔をします。メイクをしていないときには、洗顔前にうすく顔に塗ってのばし、少し置いた後で適温の蒸しタオルで毛穴を開き、その後で洗顔をすると汚れが取れやすくなります。
保湿目的で使うときは、化粧水や美容液の後、手に数滴取って手のひらに伸ばしてから顔にやさしくハンドプレスをしてなじませます。化粧水の後に使用すると、水分の蒸発を防ぎお肌を保護するクリームの役割をしてくれます。
乾燥のひどいときは、化粧水よりも先になじませるとお肌が柔らかくなり、化粧水や美容液の浸透が良くなると言われています。オリーブオイルは完全に水分をはじくような性質ではないので、そのような使い方もできます。
オリーブオイルは、メイク落としにも、メイクをしていないときの洗顔の補助にも使えます。それぞれの方法を見てみましょう。
メイク落とし(クレンジング)の場合
しっかり目のポイントメイクはオリーブオイルでは落としきれないことがあるので、落ちにくいタイプのマスカラやアイラインや口紅には、拭き取りタイプのリムーバーを併用するのがおすすめです。
オイルが冷え切っているとお肌にのびづらいので、手の平にとって体温で少し温めてから優しくメイクとなじませていきます。メイククレンジングの場合は量が少ないとお肌をこすってしまうことがあるため、少し多めに使いましょう。
このとき、お湯や加熱でオイルを直接温めてしまうと変質の恐れがあるので、体温を利用しましょう。手が冷たい人や冬場には、手の方を先に温めておくと効果的です。
クレンジングは、皮脂の多い場所(小鼻・おでこ・あご)から始め、乾燥しやすい部分(頬・口周り・目の周り)は後からサッとオイルをなじます感じで行います。オイルがやわらかくなって手のすべりが良くなったらメイクとなじんだ証拠です。そのまま放置せずに熱すぎない適温の蒸しタオルで優しくおさえるように油分を吸い取ります。
使用したオイルがかなり多めのときは、蒸しタオルの前にティッシュを何枚か重ねて顔にそっとあて、余分なオイルを吸い取っておくとやりやすいです。その後、洗顔料で普通の洗顔をして終了です。
洗顔の場合
メイクをしていないときは、洗顔の補助として使用することができます。こちらは毎日というよりスペシャルケアになるので、お肌の状態に合わせて行いましょう。くすみやざらつきが気になるときや、皮脂や汚れの気になる部分だけにポイント使いするのもおすすめです。
洗顔前にオリーブオイルを手に取り、クレンジングのときと同様に手で温めます。メイクをしていない場合には、オイルの量を控えめにして、お肌をこすらず優しくなじませるようにします。その後、熱すぎない蒸しタオルで優しく顔をおさえ、蒸しタオルが冷え切る前に離し、普通の洗顔を行います。
オリーブオイルでスキンケアをする際の注意点
食用目的のオリーブオイルに注意
オリーブオイルをお肌に塗るときは、化粧品用として売られているものの使用をおすすめします。一般的なスーパーで食品用に売られているオリーブオイルは、あくまで食べるための目的で、直接お肌に塗るには向いていません。
オリーブオイルの中でもっとも純度が高いとされるエキストラ・バージン・オリーブオイルも市販されていますが、日本では食用オリーブオイルの基準があいまいで、品質が不確かなものも出回っていると言われています。
オリーブオイルは植物性オイルの中では比較的酸化や変質がしにくいものの、ビンを開ければ確実に劣化していきます。品質や保存状態が悪いほど、劣化の度合いは高くなります。
食べる分には問題の無い程度の劣化も、お肌に直接塗って外気を浴びた場合、油焼けをおこし肌トラブルの原因になる可能性があります。特に顔に塗った場合、オイルが酸化されて独特な異臭(油臭)を放ってしまいます。
また、食用オリーブオイルの価格は、味や香りの良さも基準になっているので、高価だからお肌にとって安全だということにもなりません。食用とスキンケア用では向いている製造法やボトル、オイルの品種も異なります。美容目的でお肌に塗るときは、化粧品用で純度の高いオリーブオイルを選んだ方が安心です。
薬局で売られているオリブ油はオリーブオイルと同じ?
ドラッグストアの薬品売り場で見かけることがある「オリブ油」という商品。あれもオリーブオイルの一種ですが、オリーブオイルを医薬品基準で精製し、お肌への安全性を高めてあるものです。他のものと調合するベースオイルとして使用したり、お肌の保湿や保護に使用したりする目的の医療用です。
保湿効果は美容目的のオリーブオイルと変わらずお肌への安全性は高いですが、精製してあるので、ビタミン類などの成分は失われています。
オリーブオイルはアレルギーにも注意
オリーブオイルは、オレイン酸が主成分で人間の皮脂に近く、比較的アレルギーをおこしにくいと言われています。けれど、中にはお肌に合わない人もいるようです。
浸透性に優れている分だけお肌に入りやすいので、合わない肌質の人が使うと急激な炎症反応がおこり、お肌が赤く腫れてしまうケースがあるので注意が必要です。
初めて使う場合は顔や目立つ部分を避け、腕の内側などでお肌の反応を試してみた方が安心です。
保存に注意
スキンケア化粧品用のオリーブオイルの場合は、油焼けの心配が無いくらいよっぽど純度の高いものが原料になっているか、酸化を防ぐ何らかの調整がしてあるかのどちらかなので、ある程度長期の保存ができるようにはしてあります。
けれど、日のあたる場所や高温になる場所に置いていたり、ボトルのフタを開けっ放しにして放置したりすると、品質がそこなわれてトラブルの原因になることがあるので注意しましょう。
匂いや色が変わってきたと感じた場合は、使用しない方が無難です。全身のマッサージや毎日のクレンジングなどたくさん使う目的で無い限りは、小さめのボトルでの購入がおすすめです。
ニキビや吹き出物のできているときは注意
スキンケアでオリーブオイルを使うとニキビ肌が改善するとも言われますが、それはクレンジング効果や抗酸化作用による予防の意味合いです。すでに菌が繁殖しかかっている状態で使用すると、オリーブオイルを栄養源に菌が元気になってしまうこともあるので注意しましょう。
他の皮膚炎も同様で、菌が原因となっているものは悪化の恐れがあるので、何かの吹き出物ができているときは、使用を控えた方が安心です。
最後に
オリーブオイルで毛穴スキンケアをするときの方法と注意点をご紹介しました。オリーブオイルは美容に嬉しい効果の期待できる優秀なオイルではありますが、合わない人もけっこう多いようです。試すときには自分のお肌の感覚に注意しながら行い、合わないと感じたら使用を控えてください。
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