ガサガサ、ひび割れ、乾燥する手荒れは辛いですよね。顔の肌荒れがあるように、手荒れも深刻な問題。ひどくなってくるとヒビやあかぎれが…。でも、家事で水仕事はしないといけないし、変にベタベタしたハンドクリームは困る。
他人の目にとまりやすいということも考えると、美容にとっても大敵。せっかくネイルのケアをしていても台無しになってしまいますね。
それにしても、顔と比べて皮膚が厚くて丈夫そうなのに、手荒れはなぜおこる?今回は、皮膚科学からみる手荒れの原因や予防方法、ケアの仕方についてまとめてご紹介します。
手荒れの症状とは?
そもそも、手荒れはどのような状態を言うのでしょうか?一口に手荒れと言っても軽度から重度まであり、最初にあらわれるのは指先のカサつきです。その後、手の平、甲と全体にカサつきが広がり、ささくれ、ひび割れ、あかぎれなどに発展していきます。
ひどくなると、手のあちこちの皮膚がパックリと割れて傷だらけのようになり、水を触るだけでも痛い、敏感にしみるような状態になってしまいます。
手荒れはひどくなればなるほど治りにくくなるのが特徴なので、まずは日常の手荒れの原因を把握して解消することから始めましょう。
手荒れの原因
そんな手荒れがなぜおこるかというと、手の皮膚のバリア機能が低下してしまうからです。健康な皮膚は、表面に水分が保たれ、皮脂腺から発する脂と水分が混じりあい、刺激から守るベールがつくられています。
何らかの原因でこのベールが無くなってしまうと、ささいな刺激に皮膚が反応し、表面がなめらかではなくなってしまいます。その状態でさらに刺激を受け続けると、表面の角質層が傷つき、ささくれやひび割れがおこるようになります。
乾燥
ベールが無くなりバリア機能が低下する原因としては、第一に乾燥があげられます。乾燥して皮膚表面の水分量が減ってしまうと、ベールが保たれなくなります。その乾燥をおこす要素としては、年齢によるもの、肌の薄さ、刺激にたくさんさらされる環境などがあげられます。
皮脂量の減少
そして第二に皮脂量の減少があります。皮脂の減少は、気温が低く汗をかきにくい季節、年齢やホルモンの変化によるものなどがあげられます。
男性よりも女性の方が、基本的に皮膚が薄く繊細な人が多いので、若いうちから手荒れをおこしやすい傾向にあり、年齢とともにさらに乾燥や皮脂の減少が進んでいきます。
手が他の部位より荒れやすい理由
体の他の部分の皮膚や顔は綺麗なのに、手だけが荒れてしまう…という人も多いものです。
その理由は2つ。
- 手は常に様々な作業をして刺激を多く受けるということ
- 元々皮脂線が少ない部位でベールが保ちにくいということ
そのため、手は他の部分よりもこまめなケアが必要になるわけです。
手荒れしやすい作業に心当たりありませんか?
手の皮膚に刺激を与えて荒れやすくしてしまう作業としては、もっとも日常的に行う水仕事が代表的です。とくに食器洗いは、素手で行うことが多い上に洗剤を使うので、水と洗剤のWの刺激が手の皮膚を直撃します。
水が皮膚を乾燥させるのは不思議な気がしますが、皮膚についた水分が蒸発するときに、皮膚の水分まで一緒に奪ってしまうからです。お風呂上がりなのに顔が乾燥してしまうというのもそういう理由。
以前ご紹介したように、洗顔した後はすぐに化粧水を付けて保湿するというのはそういうことなのです。蒸発は水の温度が高いほどおこりやすいので、お湯で洗い物をするとさらに乾燥はひどくなります。反対に冷たすぎる水も、皮膚の血行を悪くして、手荒れを進行させる場合があります。
石けんで手を洗う、消毒液を使う、シャンプーを使うなどでも手は荒れやすくなります。汚れを落とすものは、同時に皮膚に必要な脂分までを奪ってしまうからです。常に手を洗う必要のある飲食関係や医療関係の仕事の人、薬剤やシャンプーをたくさん使う美容師さんは、慢性的な手荒れに悩む人が多いと言われています。
また、水仕事以外で手荒れをおこしやすい作業と言えば、紙や布を扱う作業があります。本を読むとページに手の脂がつくことがありますが、紙は意外なほど手の水分や脂分を奪います。
それに、紙の端で手が切れてしまうことも少なくありません。紙や段ボールを扱う人は、手荒れ対策が必要です。最近は機械も使うのでそうでも無くなりましたが、以前は常に紙幣を数える銀行員や金融関係の仕事の人も、手荒れには悩まされたといいます。
あまりにひどくなった手荒れは病院での治療を
軽い手荒れは、この後紹介する日常での対策やセルフケアで改善できますが、パックリ割れてしまったような重度のものになると、皮膚科を受診した方がいい場合もあります。
もしくは、通常のハンドクリームではなく、薬局で売られているひび割れやあかぎれに効果のある軟膏などを使います。市販されているハンドクリームには様々な成分が含まれ、傷があると悪化させる恐れがあります。
自己判断が難しいときは、医師や薬剤師さんに相談しましょう。
日常の手荒れ対策方法は?
手は毎日使うものなので、普段のちょっとした心がけが手荒れ対策につながります。ここで効果的な対策をいくつか紹介しますので、自分のできる範囲で行ってみましょう。
作業のときにはなるべく手袋や軍手を使用する
本格的な作業ではゴム手袋や軍手を使っても、日常のちょっとした作業では面倒でつい怠りがちです。けれど、外の片付け、段ボールの開け閉めや分解で軍手を使用するだけでも、手荒れの状態は変化します。
庭やベランダには、軍手を常備しておくといいでしょう。洗い物にゴム手袋は苦手…という人も多いと思いますが、今は薄くて使いやすいものがたくさんあります。
トイレ掃除やお風呂掃除など、強めの洗剤を使う作業では、使い捨てタイプのゴムやビニール手袋がおすすめです。
食器洗い洗剤を手荒れしにくいものに変える
素手で食器を洗う場合には、食器洗い洗剤を手荒れしにくいものに変えてみましょう。洗浄力の弱いものは油のヌルヌルが残りそうで嫌…と思ってしまいがちですが、今は、洗浄力と皮膚への優しさを兼ね備えたタイプの洗剤も多く販売されています。
カモミール、米ぬか、ヤシの実オイル配合など、たくさんの種類があるので、自分に合ったものを探してみましょう。油汚れは、使い終わりのティーバックや米ぬかで予洗いをすると、洗剤を使う量が減らせます。
軽い汚れのものなら強い洗浄力の洗剤は必要ないので、上手く使い分けると手荒れもしにくく、環境にも優しいので一石二鳥です。米ぬかを使うと手がスベスベになるので、台所に置いておくと便利です。
食器をすすぐ水の温度は、冷たすぎず熱すぎず、顔を洗うようなぬるま湯がおすすめです。
シャンプーを低刺激の優しいものに変える
上記でも触れましたが、美容師さんには手荒れが非常に多いです。これはシャンプー剤を毎日何回も触っているからなんです。アシスタントさんなんかは毎日何十回もシャンプーしますよね。手荒れがひどくなるのは当然の結果なのです。
ひどい人は指と指の間から出血してしまったり、手首の上の方まで肌荒れが進行しています。つまり、シャンプー剤はそれほど手荒れの原因となるのです。これは上記の食器洗い洗剤にも同じことが言えます。
シャンプー剤すなわち界面活性剤は、脂(油)汚れを落とすためのものなので脱脂作用があり、これが皮膚のバリア機能を根こそぎ剥ぎとってしまう原因です。
なかでも皮脂の出やすい頭を洗うシャンプー剤には洗浄力が強めのもの(ラウレス硫酸Naなどの石油系合成界面活性剤)が多いです。
手荒れしやすい人はシャンプー剤も低刺激のタイプに変えてみましょう。アミノ酸由来のもの、ハーブを使用したものなど様々なタイプがあります。とくにカサツキが気になる乾燥肌の人には、アトピー・敏感肌用のシャンプーもおすすめです。
手を拭くときは優しくする
手は、全身の中でもっとも頻繁に洗う場所です。洗った後にタオルで拭く際、ゴワゴワのタオルでこするようにすると、物理的な見えない傷がたくさんついて肌ベールも壊れてしまいます。
できるだけ柔らかなタオルやハンカチで、表面の水分をポンポンと優しくたたくようにして吸い取りましょう。外のトイレについている温風タイプのハンドドライヤーも、乾燥しやすい人には刺激になるので注意が必要です。
こまめに保護する
手は常に外気や刺激にさらされているので、顔以上にこまめにクリームやオイルを使った保護が必要な部分です。ハンドクリームもニベアなど様々なものが売られていますが、家事をやる人は匂いやベタツキが気になりますよね。
そこでおすすめなのは、薬局でも売られているワセリンです。ワセリンは皮膚に人工のベールを作り乾燥を防ぐための固形オイルですが、匂いや余分なベタツキが無く、日常的に使えます。値段も安価で全身に使えるので、1つあるととても重宝します。
本格的な『手荒れ専用ローション』も登場
さらに一歩上を行くケアをしたい人は、手荒れ専用のローションがおすすめです。私も職業柄ひどい手荒れに悩まされていましたが、これ使ってからは調子が良いです。クリームと違ってベタつかないのも気に入っています。
これは大学の細胞学研究室で開発された無添加化粧水で、本格的な手荒れケアが出来ます。一般的な手荒れはもちろん、美容師さんや飲食業などの職業柄ひどい手荒れに悩まされる方にも最適です。
ピュアバリアローションはこんな方におすすめです
- 頑固な乾燥性の手荒れがある
- これまで他のハンドクリームであまり効果を実感できていない
- 肌が全体に弱く敏感
- 水仕事が多い
- ベタベタしたハンドクリームは使いづらい
- 香りのついたハンドクリームが苦手
- 単純な保湿ではなく肌のバリア機能を高めてくれる
- 子どもさんに触れても安心なものがいい
- できるだけ自然派のコスメを選びたい
- 無香料、無着色、防腐剤無添加
「肌のバリア機能の強化」に着目し、頑固な手荒れに効果的な処方
手荒れを防ぐために必要なのは、「肌のバリア機能」。バリア機能がしっかりしている状態なら、肌の水分は逃げにくくみずみずしさが保たれ、外気の乾燥、冷たい水、お湯、洗剤などの刺激にも負けにくくなります。
一方、バリア機能が弱くなった状態だと、肌の水分は蒸発しやすくなって乾燥し、ちょっとした刺激で肌が負けてガサガサ・皮めくれ・細かな傷などが発生し、さらにバリア機能が弱まって悪循環に。それがひどくなるとヒビ、あかぎれなどが広がっていきます。
バリア機能の強弱には個人差が大きく、年齢とともに弱くなっていく傾向があります。そんなときに役立つのが、バリア機能をサポートしてくれるローション。
単純に保湿成分を補うだけのクリームだと、つけたときはしっとりとしますが、刺激や水ですぐにその効果が失われてしまいます。顔ならいいのですが、手の場合は常に何かと接触しているので、単純なクリームだとすぐに落ちてしまいます。
それに、ベタベタやしっとり感があまりにあると手を使った作業がしにくくなってしまい、とくに家事や仕事で水を使う人には使いづらいですよね。ピュアバリアローションはただ単にしっとりさせるだけでなく、「皮膚バリア機能を強化する」ことにこだわっているのです。
ピュアバリアローションを使った集中ケア
日常での対策に加え、夜寝る前の集中ケアをすると手荒れにより効果的です。お風呂上りや手を洗った後に水分を優しくふき取り、まずは全体に化粧水をなじませます。化粧水がなじんだら、指先の一番乾燥しやすい部分にしっかり塗り込みます。
塗る際は、手の細部まで行き届くように、両手を絡み合わせながらお互いの手を優しくマッサージする感覚で行います。その後、夜間用の綿や絹で作られた手袋をしておくと、さらに保湿効果が高まります。
寝ている間に手袋をするのはうっとうしいという人は、テレビを見ている間やリラックスの時間だけでも効果はあります。
ピュアバリアローション愛用者の口コミ
高い評価の口コミでは、やはりその使用感や効果の良さのわりに価格は控えめというところが評価されていました。たしかに、匂いがなくてベタベタしないので家事や仕事にはとっても使いやすいです。丁寧に塗りこんでいると肌自体が整って、しっとり感が続くような感じがあります。
一方、低い評価の方で多いのが「無香がつまらない」「原料の匂いが気になる」というものです。たしかに、無香の分だけ何となく原料の匂いというか…そう強くはないのですが、敏感な人や良い香りのついたコスメが好きな人には気になることがあるかもしれません。
しっとりとしたクリームが好きなら合わないかも?
『ピュアバリアローション』は、全体の口コミ評価はとても高い商品です。とくに、他のハンドクリームではダメだったという頑固な手荒れに効果を感じる人が多いようです。あとは、やはり「水に強い」「ベタベタ感が残らないので使いやすい」という声が多かったです。
その分、みずみずしくてしっとりとしたテクスチャーのクリームが好きな人にはちょっと合わないかもしれません。私は個人的にこの使用感はとても好きです。香りが無いしベタつかないし、家事で水仕事をするのでそういうときは重宝します。
使用感や好みには個人差があるかと思いますが、頑固な手荒れに悩んでいる人には上手く合うと冬場の手荒れ対策の心強い味方になってくれそうです。